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東日本大震災で、双葉町民が避難する埼玉県加須市の旧県立騎西(きさい)高校の受け入れ準備が29日、整った。地元ボランティアらが歓迎。生活スペースになる教室に畳を敷き詰めるなどして汗を流した。町民約1300人は30、31日に入所する。
町民は現在、役場機能とともに30キロ離れた「さいたまスーパーアリーナ」(さいたま市中央区)に身を寄せている。
同校は鉄筋コンクリート5階建てで、延べ床面積約4000平方メートル。07年度末に廃校になった。
受け入れ準備は24日に始まり、29日までに教室に畳約2500枚を敷き、灯油ストーブ60台などを入れた。中庭には仮設トイレ50台を置き、水やお茶などの日用品を体育館に搬送。入浴場もある。
役場は事務室に設け、校長室を町長室とする。保健室には保健師3人を常駐させるほか、医師の派遣も検討するという。
ボランティアで搬入を手伝った同市のパート、畑沢芳子さん(48)は「もっと力があるので、私をいっぱい活用して」。近くの市立騎西中学校を卒業したばかりの金久保実央(かねくぼみお)さん(15)は同級生3人と参加。「何か手伝いたくていてもたってもいられなくて。悲しい思いをしている人に、少しでものんびり生活してもらいたい」と話した。
アリーナには、いわき市や浪江町の住民約250人もおり、埼玉県内の別の避難所に移る。【神保圭作】
3月30日朝刊
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原発周辺の双葉郡内8町村長が、国や県への要望や課題について話し合う会議が29日、郡山市の県農業総合センターであった。参加した佐藤雄平知事は「災害救助法では対応できない被害。特別立法により、すべて国が責任をもつよう与野党に申し上げている」と、全面的補償を求めていることを説明した。
参加は、放射性物質漏えい事故があった福島第1原発がある大熊町と双葉町のほか、▽川内村▽広野町▽楢葉町▽富岡町▽浪江町▽葛尾村。
冒頭、佐藤知事は「地震から18日間、皆さんがどのような思いでいたか察するに余りある。住民や復興をどうするのか、頭の中が大混乱していると思う。県は全力で支援する。心を一つにして頑張りましょう」と呼びかけた。
各町村長は住民の避難状況や、現場の課題について報告。共通の要望として、雇用や住宅の確保、児童生徒の教育確保、防犯の強化、農産物の風評被害の防止など6項目が出された。
井戸川克隆・双葉町長は「町民の避難場所の把握は限界だ。民間のリサーチ会社などに委託できないか」と提案。渡辺利綱・大熊町長は「新学期も近く、避難所の学校はいつまでも使えない。住民は着の身着のままで避難しており、1、2時間でもいいから自宅に帰りたいと要望している」と訴えた。佐藤知事は「一時帰宅は命の問題なので辛抱してほしい」と理解を求めた。【坂本智尚】
3月30日朝刊
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県警は29日、東日本大震災による県内の死者が1000人を超えたと発表した。津波の犠牲者が大半を占めるが、東京電力福島第1原発の放射性物質漏えい事故で、双葉町や大熊町など第1原発周辺では捜索が進んでおらず、死者はさらに増加するとみられる。【蓬田正志】
同日午後7時現在、死者は1017人、遺体が発見された場所は警察署の管内別で▽相馬署(相馬市、新地町)402人▽南相馬署(南相馬市、飯舘村)307人▽いわき中央署(いわき市北部など)241人−−の順に多い。ほとんどが津波による水死という。
死者のうち、身元確認できたのは884人。地震発生から日がたつにつれて難しくなっており、所持品や身体的な特徴から推定さえできない66人は、手続きに従って市町村に引き渡した。
一方、行方不明者は4898人に上る。双葉署管内(双葉郡8町村)で1538人と最も多く、相馬署1367人、南相馬署1368人と、浜通り北部に集中している。海岸近くが冠水している地域が多く、捜索活動が困難を極めているという。
同日までに、福島県警のほか32都道府県警の警察官延べ約1万人が捜索や検視に当たった。県警は「難航しているが、1人でも多く行方不明者を発見できるよう全力を挙げたい」としている。
3月30日朝刊